MENU
カテゴリー

海外版センチュリオンのNFCブレスレットが欲しい & アートカード

アメックスの最上位カードであるセンチュリオンカードに、著名なアーティストとのコラボによるアートカードと、プラダが手掛けたリストバンド形状の非接触決済デバイスが登場します。現時点では日本はリリース対象地域に含まれていませんが、順次拡大予定とのことなので日本に上陸する可能性も一応あります。

センチュリオンカード限定の特典ですので、大多数の人々には関係ない話です。しかし、ハイブランドが手掛けたウェアラブル決済端末の登場は、今後の他社の追従などに期待が持てる話です。まず、アートカードから見ていきたいと思います。

目次

センチュリオンの”アートカード”

センチュリオンのアートカードは2種類あり、傷が付いたようなデザインのものは、建築家のRem Koolhaas氏が手掛けたものになります。

American Express

Koolhaas氏の未完のプロジェクトである『Boompjes』をモチーフにしているとのことです。1980~1990年頃、第二次世界大戦時で破壊されたロッテンダム地区の再開発は建築家やプランナーにとって重要な機会であり、同氏もロッテンダムに拠点を構え、再開発に参加しました。『Boompjes』はその中の一つで、地理的な制約がある川と隣接する小さな都市の再開発計画です。

OMA (1975), triptych, Boompjes Tower Slab, 1982. Colour silkscreen print, 716 × 1216 mm. Silkscreener: Bernard Ruygrok.

三連祭壇画として描かれた図面を見ると、高層ビルを中心とし、左側に川を跨ぐ橋、右側にウォーターフロントが示されています。この時代を先取りしたデザインは、残念なことに完成することはありませんでしたが、年月を経てセンチュリオンの券面に表現されました。未来を表現した図面からインスパイアされたデザインは、『より良い生活のためのビジョン』を表現しているそうです。

American Express

植物のデザインが印象的な2つ目は、オバマ元大統領の公式肖像画を描いたKehinde Wiley氏によるものです。今回のデザインは、『An Economy of Grace』というアフリカ系アメリカ人女性を称える絵画シリーズの一つで、同氏の2012年の作品である『Princess Victoire of Saxe-Coburg-Gotha』の植物のモチーフにインスパイアを受けたものということです。

Prada Centurion Wearable

Pradaとのコラボにより実現した、ICチップ(NFCタグ)内蔵リストバンドになります。

American Express

アメックスのタッチ決済(コンタクトレス)が利用できるところであれば、このリストバンドをかざすだけで決済することができます。EVERINGなどと同じように、充電不要で使える非接触決済デバイスですが、アメックスは指輪や腕時計型ではなく、革製のリストバンドという選択をしたようです。

やはり、現在の技術では細く薄い指輪を作ることができず、デザイン性で劣るのが理由だと思います。腕時計型ではない理由は、既にお気に入りの腕時計を持っている人が大多数であることと、機能性でApple Watchなどに敵わないことがあるのではないでしょうか。

対象地域と対象会員

2021年8月現在で対象地域とされているのは、

  • アメリカ
  • ドイツ
  • フィンランド
  • オランダ
  • ノルウェー
  • スウェーデン
  • 香港
  • サウジアラビア
  • 中東

となっています。公式サイトでは、段階的に拡大予定との記述がありますが、いつもの流れだと日本に来るのは(来たとしても)来年以降になりそうです。

https://www.americanexpress.com/en-gb/benefits/new-centurion/faqs/market

アートカードとウェアラブルともに、”センチュリオンメンバー”のみが対象となっているので、本会員とその配偶者のみが基本的に対象です。つまり、子供などの黒色の券面ではない追加会員は対象外です。(仮に)日本に上陸する際にも、同様の条件になると思われます。

まとめ:指輪以外の非接触決済デバイスの発展に期待したい

私が、指輪型非接触決済デバイスであるEVERINGをキャンセルした顛末は前回の記事に書いた通りですが、これから指輪ではないお洒落な製品が登場することに期待したいです。

TOKYO 2020

日本では、三井住友カードがリストバンド型のものを出していますが、これはお世辞にも普段使いできるデザインではないので、センチュリオン ウェアラブルのような落ち着いたデザインのものが登場して欲しいです。実際の反応速度を含めた使い勝手はわかりませんが、Pradaが出してきた以上、理論的には実用可能なはずですし、他のハイブランドが追従して類似品を出してくれないものかと勝手に期待しております。

また、アメックスはコロナ禍において富裕層からの支持を集めるために、カードデザインにストーリーと芸術性という付加価値を加えました。1つ目の再開発計画からインスパイアを受けたデザインは、経済と都市が発展していく時代を象徴したもので、ある種の資本主義的で未来的なデザインです。2つ目のデザインは、出自の観点からも多様性を意識したものになっています。

このコロナ禍でも資本市場は発展を遂げ、つい先日もS&P500(米国市場の主要500銘柄で構成された株価指数)が最高値を更新しており、富裕層ビジネスの競争も更に激化しています。他社がポイント還元率アップやT&Eの特典の追加といった経済的なアプローチを取る一方で、アメックスは唯一無二なある種の社会的価値を提供する策を取っています。センチュリオンのブランド価値を向上させるという意味で、非常に上手いマーケティングだと思います。

本邦ではセンチュリオンと同じ年会費で、ダイナースクラブから『ロイヤルプレミアムカード』が出るようですが、どんな唯一無二な価値を提供できるのか、非常に興味があります。箝口令が出ているようで、詳細情報は出てきていないのが残念ですが、いずれわかるときが来ると思うので今から楽しみです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
目次
閉じる