クレジットカードは、我々の生活を便利にしてくれる決済手段で現代人には必需品です。しかしながら、ありふれた普通のカードだとどこか物足りなく、空虚感を覚えてしまいます。確かに、楽天カードは良いです。今の時代、年会費を払う必要なんて正直ありません。
だけど、使っていてワクワクするものが必要なんですよね。私のような(ある意味旧時代の)人間は、そこにロマンがあり、それ一つで世界を変えてしまいそうなモノに心が惹かれてしまいます。
ステンレスとカーボンで出来たクレジットカード:Luxury Card
Luxury Card(ラグジュアリーカード)は2016年11月から日本で発行されているクレジットカードで、Black Card LLCというアメリカの会社と新生銀行グループのアプラスの協力で発行されています。国際ブランドはmasercard。
このカードの最大の特徴はステンレスで出来た金属板にICチップを埋め込み、レーザーでカード番号・有効期限・氏名を刻印し、マスターカードのロゴを削り出した上に表面加工(3種類)を行い、裏面には磁気テープと各種情報が印字されたカーボンシートを貼り付けて作られています。カーボンシートもカーボン調の偽物ではなく、どうやら本物のカーボンシートが使われていて、日本語表記が一切ないのが特徴です。無刻印のキーボードやMacBookをわざわざ英語配列で買う私のような人間には大好物な要素です。
表面加工には3種類あると記載しましたが、最上位が本物の24金がメッキコーティングされたゴールドカード(年会費20万円)、真ん中にはマットブラック塗装がされたブラックカード(年会費10万円)、そして最安の年会費5万円でチタニウムカードの3つとなっています。チタニウムカードという名前なので、素材がチタンだと勘違いしている方がいますが、ゴールドとブラック含めて3種共にベースはステンレスです。ちょっと残念ですが、どれもカッコいいです。新生銀行に行くと3種類飾られていたりします。
重さは偉さ
このカードで前述の通りロマンたっぷりのステンレスとカーボンで出来ているので、重さはなんと約22gあります。普通にプラスチックで出来たカードは約5gなので4枚分あります。4枚分でそんなに違う?って思うかもしれませんが、厚さ0.7mmの物の重量が4倍なので相当重く感じます。実際落としたときの音は中々の高音で良い感じです。お店でやったら迷惑なのでダメですよ。
ちなみに国内で発行されている金属でできたカードは、アメックスプラチナ(多分これだけ)がありますが、これは17gです。プラカード1枚分も違う。ちなみに、アメックスプラチナは3層構造になっていて、使い込むと表部分だけ剥がれる現象が起きるようです。これはポイント低い。
海外にはクレジットカードの重さを調べて纏めてくれている偉い人がいるので、その方の記事を紹介します。
この記事によるとLuxury Cardより重いカードはJPモルガンが発行しているVIPカードだけのようです。27gってすごすぎる。このカードはパラジウムカードと呼ばれていたカードの後継で、JPモルガンのプライベートバンクに1000万ドル(11億円くらい)預けていると、発行してもらえるようです。アメリカに移住したら欲しいですね。
ガジェオタとしてのゴール。
ポイント還元率も結構良い
やはり、クレジットカードである以上は気になるところだと思います。あまりに微妙なスペックだと耐えられませんからね。
ワインに交換したらポイント還元率アップしたりしますが、あまり使わないと思いますので、一般的なポイントに移行したときのレートで見ていきます。
Mastercard® Gold Card™ | Mastercard® Black Card™ | Mastercard® Titanium Card™ |
1.5%キャッシュバック | 1.25%キャッシュバック | 1%キャッシュバック |
0.9%マイル還元率 | 0.75%マイル還元率 | 0.6%マイル還元率 |
キャッシュバックとしてそのまま1ポイント→5円で利用するか、他社ポイントに移行するかを選べます。Luxury Cardの良いところは、キャッシュバックと、Amazonギフト券・Edy・dポイントなどの主要ポイントサービスのどちらを選んでも同じレートなところです。一番その時に使いたいところへ移行できます。一方で、マイル還元率は微妙です。マイルに移行するくらいならキャッシュバックのほうが良さそうです。ここが1%を超えるようになったら冗談抜きで覇権取れると思います。
ポイントの貯まり方は、チタンカードの場合、毎月の請求金額1,000円につき2ポイント、ブラックの場合はそれに加えて2,000円ごとに1ポイント分ボーナスポイントがもらえます。ゴールドの場合はボーナスポイントが付く制度ではなく、1,000円につき3ポイントになります。ブラックカードを使っている人は2,000円の倍数に近い額に調整したいところですね。(Amazonギフトを買えば良さそう。)
この制度の良いところは、一回の会計が100円や200円に満たなくても、トータルの請求額から付与されるので、取りこぼしが少なく最後に調整出来るところです。意外と馬鹿にならないですよ。
コンシェルジュサービスが使える
年会費が高い所謂プラチナカードには必須のコンシェルジュサービスが例によって付帯しています。(日本ではアメリカン・エキスプレスがプラチナ・カード®を商標登録してる。)コンシェルジュサービスは電話またはメールで利用でき、レストラン探しやホテル予約、ギフト探しなどをお願いできます。
Luxury Cardの場合、チタニウムカードのみ電話を掛けて依頼しなければなりませんが、ブラックカード以上の場合は初回からメールで依頼することができます。返信については全てのカードでメールにて貰うことが可能。
電話と聞くと面倒だな、と感じるかもしれませんが、Luxury Cardの場合は電話を掛けたら直接コンシェルジュの担当の方へ繋がりカード番号の確認などの面倒な本人確認が一切ありません。初めてコンシェルジュを利用する時のみ、確認が必要ですが、2回目以降は直ぐに依頼したい内容を伝えることが出来ます。私の場合は、依頼を伝える時はメールだと情報不足だったりして二度手間になってしまったりするので、電話で依頼するようにしていますが、ストレスフリーです。
アメックスやダイナース、JCBなど他社プラチナカードでは、レストラン予約は1番・ホテル予約は2番などのようにダイヤル操作が必要だったり、カード番号を入力したり伝える必要があり面倒です。時は金なり。
メールで依頼出来るのも安心です。例えば、会議中などの時に緊急で接待の店を探したいが電話出来ないなんて時があるかもしれません。そんな時はトイレなどからこっそりと依頼メールを送信します。前述の通り基本的には電話しますが、電話出来ない時にメールで依頼できるのはGOODです。
最近では、Go To Eatキャンペーン対象の居酒屋を探してもらいました。意外と自分でやるのが面倒なことを助けてもらえます。
実はホテル優待が凄い
このカードのあまり書かれていない大きな特典としてホテル優待があります。
グローバルホテル優待として、マンダリン・オリエンタル・ホテル・グループ、ザ・ペニンシュラホテル、ウォルドーフ・アストリア・ホテル&リゾーツ、コンラッド ホテルズ&リゾーツで、朝食無料・ホテル内クレジットなどの特典が用意されています。また、国内ホテル優待としてアメックスプラチナのFHRにひけと取らない特典が用意されています。
この優待は3種類全てのカードで同様に利用可能で、年会費5万円のチタニウムカードに付帯することを考えたら脅威的です。対象ホテルは随時追加されており、楽しみな特典の1つです。(今はGoToの影響で色んな意味で混雑しているのであまり行きたくはないですが。)
全世界で使えるホテル優待は全てこちらに載っているので興味のある方はどうぞ。凄い量です。
これらの特典はコンシェルジュにお願いすることで、価格を出してもらい予約を取ることが可能です。私のような年に数回泊まる程度でしたらLuxury Cardの特典で十二分です。
映画鑑賞と美術館鑑賞が無料に
Luxury Cardではライフスタイル特典として、映画館優待と美術館の無料鑑賞優待が用意されています。
映画館優待については、ゴールドが月3枚、ブラックが2枚、チタニウムが1枚となっています。毎月のチケット総数が限定されているので、映画館優待を重視する方はブラック以上のカードにすることをおすすめします。
美術館優待については、東京国立近代美術館、 国立西洋美術館、 京都国立近代美術館、 国立国際美術館、 国立映画アーカイブ(7階展示室)を会員と同伴1名まで無料で何度でも利用可能です。ゴールドとブラックについては、更に東京国立近代美術館、 国立新美術館の企画展を会期中1回に限り会員と同伴1名まで無料で行くことができます。
忙しい社会人にとって、芸術は疎かにしやすい部分ですが、仕事にも役に立つ場面がありますし何より心が安らぐ時間なので、特典で用意されているのは中々センスが良いと感じる部分ですね。
※2021年3月追記 映画優待は改悪されてしまいました
一流ホテルでドリンク2杯とフィンガーフード3種がリーズナブルな価格で
今はコロナの影響でソーシャルアワーと呼ばれる会員が集う場は開催されていないのですが、ラウンジアワーと呼ばれる特典があります。例えば、アンダーズ東京では、ゴールドとブラックカードの会員は、毎日18:00~20:00まで1人2,000円で2種類のドリンクと3種類のカナッペを頂けます。ノンアルコールドリンクもラインナップされているので、お酒が飲めない私のような人間でも安心です。
また、カフェ優待も用意されており、ストリーマーコーヒーカンパニーでは、ドリンクを1杯頼むと2杯目または同伴者の分が無料でもらえます。また、ヴォラフォッシュ銀座などでもドリンク1杯無料で頂けたり、優待料金になったりします。
他にもいっぱいある
他には、ブラックカード以上だと使えるラグジュアリーリムジンなんていうのがあったり、ハワイアン航空の上級ステータスが2年分もらえたり・・・etc。良くあるレストラン2人で行ったら1人分無料もありますし、コースがアップグレードされる特典もあります。その他にも色々あるので、公式サイトなりを参照していただけたらと思います。
付帯保険も優秀なものがついており、この他にもショッピング保険が最大300万円まで、交通事故傷害保険/個人賠償責任保険が最高1億円までと必要十分。
審査基準
審査基準については開示されていない以上、憶測でしか言えませんが、それなりの年収(400万円~)があって会社勤めであれば通ることは可能だと思います。個人事業主はちょっと怪しいかもしれませんが、きちんと年収があり、クレヒスが綺麗であればそこまで厳しくないようです。世帯年収を記入する欄があるので、それも加味されて審査されているかもしれません。
ゴールドカードは個人カードについては直接申し込めませんが、既存ホルダーに紹介してもらう方法やm3.comなどを利用する手はあります。法人ゴールドカードについては直接申し込むことも可能なので、そちらを検討するのも手です。法人カードだと年会費を経費処理することが出来ます。
ブラックカードとチタニウムカードについては、誰でも申し込むことが可能です。
新生銀行からの申し込みで初年度年会費半額
個人用ブラックカードとチタニウムカードについては新生銀行経由からの申し込みで、初年度の年会費が半額で発行することが可能です。
法人用カードについても同様にブラックカードとチタニウムカードを初年度年会費半額で発行出来ます。
申し込む際は、Cookieを許可する設定にして、広告ブロックなどの拡張機能をオフにしたほうが安心です。年会費は入会日の次の月の27日に請求されます。
WEB明細作成日は毎月17日なので17日まで載りません!
都心部で生活してる人には特におすすめ
このカードの特典は東京都内中心に展開されているので、地方在住だと恩恵を受けにくいです。最低でもTOHOシネマズとストリーマーコーヒーが利用できるところにあったほうが、特典を享受出来ている感があって良いと思います。
しかし、チタニウムカードに至っては、初年度について税込み27,500円で試すことが出来ます。アメックスのFHRに劣らないとも言えるホテル優待を1/5の年会費で利用可能です。加えて、アメックスより対応してくれる幅が広いコンシェルジュも津得ますし、どこでも決済が可能なmastercardです。旅行が好きな方は一考の価値ありです。
アメックスはアメックスで良いところがありますが、ミニマリスト的には1枚で済ますことが出来るmastercardに利点があります。(コインパーキングなど金属カードで決済出来ないところもあるので、代替手段は必要ですが。)
もし、このカードに関して質問がありましたら、コメント欄で気軽に尋ねて下さい。また、Luxury Card公式ツイッターも頻繁に更新されており、ユーザーとコミュニケーションを取ってくれるので、一度ご覧になると良いと思います。